学生の未来を応援!駒澤大学への食品提供と、物価高・食品ロス問題への取り組み

最終更新日: 2025/10/21


去る2025年7月29日から31日にかけて、駒澤大学で「食支援プロジェクト」が開催されました。アイムライズは、この意義深い活動に今年で4年連続で協力ができたことを、大変嬉しく思います。(前回の【食支援プロジェクト6】の様子はこちら)

駒澤大学食支援プロジェクト7に、アイムライズは今回も参加しました

このプロジェクトは、単に学生を支えるだけでなく、私たちの生活にも深く関わる「物価高」や「食品ロス」といった社会課題を改めて考えるきっかけを与えてくれます。

今回は、この支援活動を通して見えてきた現状と、私たちにできることについて共有したいと思います。

学生の生活を圧迫する「物価高」と「家賃の上昇」

皆さんもご存じの通り、現在、様々な食品の価格が上昇を続けています。

例えば、私たちの食卓に欠かせないお米ですが、5kgあたりの平均小売価格は5年前の約2,300円から、2025年10月時点において関東・首都圏での平均小売価格は4,350円まで上昇しており、帝国データバンクの調査によると、10月だけでも2,700品目以上の値上げが実施されるなど、値上げラッシュは依然として続いており、家計への負担は増すばかりです。

※資料:全体平均価格4210円/5kg…小売店の業態別で見た米の価格動向(10月17日発表分)

さらに、都心部ではアパートの家賃も上昇傾向にあります。特に東京23区のワンルーム市場ではこの5年間で平均賃料が10%~15%も上昇しており、全国大学生活協同組合連合会の「学生生活実態調査」でも、首都圏の学生が支払う住居費が年々増加していることが報告されています。学業と両立しながらアルバイトで生計を立てる学生にとって、これは非常に厳しい状況です。

実際に、駒澤大学が食支援プロジェクトの参加学生を対象に行ったアンケートでは、実に97.5%もの学生が「普段の生活の中で物価高騰を感じる」と回答しています。

駒澤大学の食支援プロジェクト7の参加者のアンケートデータ

現在政府も物価高対策を打ち出していますが、その効果が私たちの生活に浸透するにはまだ時間がかかりそうで、依然として厳しい状況は続くことが予想されます。

こうした学生が抱える経済的な不安を和らげるため、駒澤大学では「食支援プロジェクト」という素晴らしい取り組みを行っています。

このプロジェクトは、企業や団体から提供された多くの食品を無償で学生に配布するもので、食費を切り詰めている学生にとっては、生活費の大きな助けとなります。プロジェクト参加者のアンケートにも切実な声が寄せられました。


パスタなど手軽に食べられるものがたくさんあってとてもありがたかったです!物価が高騰している今、一人暮らししている人にとって食品を配布していただけるのは助かります!

昨今の物価高騰により、パックご飯を買うのをやめ、菓子パンを買うことが増えた気がします。そのため、パックご飯やパスタ、そうめんが貰えてとても嬉しかったです。企業の方や寄付してくれる方がいることを忘れず、感謝して頂こうと思います。野菜ジュースや乾燥野菜など、健康に気遣ったラインナップだったこともありがたかったです。

物価高騰の中、食事代を抑えようと我慢していたため、栄養バランスが偏っていたところ、このプロジェクトはとても有難いものでした。とても感謝しています。是非、来年以降も続けて頂きたいです。


物価高騰で食費を切り詰める中、栄養バランスの乱れを気にしていた学生も少なくありません。このプロジェクトは、そうした健康面での不安を和らげ、精神的な安心感にも繋がったようです。

学生支援と食品ロス削減を両立

さらに、この「食支援プロジェクト」が素晴らしいのは、学生の経済的な負担を軽減するだけでなく、もう一つの深刻な社会問題である「食品ロス」の削減にも貢献している点です。

日本ではまだ食べられるにもかかわらず、毎日大量の食品が捨てられています。農林水産省の発表によると、日本の食品ロスは年間523万トン(令和3年度推計値)。これは、国民一人ひとりが毎日お茶碗一杯分のご飯を捨てているのと同じ量になります。

主な原因としては、

  • ● 家庭での食べ残しや、使われないまま賞味期限が切れてしまう「直接廃棄」
  • ● お店で棚落ちしてしまい、出荷できなくなった「過剰在庫」の廃棄
  • ● 業界の慣習(3分の1ルール)により、賞味期限までまだ間があるにも関わらず、店舗から返品され廃棄処分される商品

などが挙げられます。

駒澤大学のプロジェクトでは、フードロス削減の観点から、賞味期限が近い商品だけでなく、パッケージ不良など、まだ食べられる「訳あり商品」も含まれており、無駄をなくすための工夫がなされています。

アイムライズがこの活動を継続して支援するのは、学生の皆さんを応援するこの取り組みが、同時に社会課題の解決へも繋がるという大きな意義を感じているからです。

企業ができる食品ロス削減のアクション

食品ロス問題の解決には、家庭だけでなく、食品を提供する企業側の取り組みも非常に重要です。

需要予測の精度向上

 AIなどの最新技術を活用し、生産量や仕入れ量を最適化することで、過剰在庫をなくす。

商慣習の見直し

納品期限を緩和する「3分の1ルール」の見直しや、賞味期限の「年月日」表示から「年月」表示への変更。

規格外品の有効活用

サイズが不揃いなどの理由で廃棄されていた野菜や果物を、加工品や「訳あり商品」として販売する。

フードバンク団体への寄付

賞味期限が近く、販売が困難になった商品をフードバンクや子ども食堂へ寄付する。

専門業者への売却

過剰在庫を廃棄するのではなく、専門の買取業者に買い取ってもらう。

アップサイクルの推進

これまで廃棄されていた食材の皮や芯などを活用し、新たな価値を持つ商品(スープの出汁やお菓子など)に生まれ変わらせる。

未来へのバトンをつなぐために

駒澤大学の「食支援プロジェクト」は、学生への温かい支援と社会課題への鋭い視点を両立した、素晴らしい取り組みです。学生にも、そして学生を支える保護者にもありがたいこの取り組みを継続されている大学関係者の皆様に深く敬意を表します。

アイムライズからカップ麺・サイダー・ヨーグルトドリンクを提供しました

アイムライズは、未来を担う学生の皆さんを応援するとともに、駒澤大学のような先進的な取り組みを支援することで、今後も社会的責任を果たしてまいります。

もし食品の過剰在庫の処分でお困りごとがございましたら、お気軽にアイムライズへご相談ください。一緒に食品ロス削減に貢献していきましょう。