余った食品の在庫を有効活用できる方法として、食品在庫買取サービスがあります。
在庫を買い取ってくれるならぜひ依頼したいところですが、肝心なのはどのような食品が買取対象になるのかですよね。
そこで今回は食品買取サービスについて詳しく紹介します。
食品ロスの原因や買取条件など、食品在庫の取り扱いについてお悩みの方はぜひ参考にしてみてください。
食品在庫買取とは?
食品在庫買取とは、食べられるのに捨てられる可能性の高い食品を買取るサービスのことです。
当然ですが、開封済みや消費期限が過ぎている食品は買い取り対象にはなりません。あくまで健康に害がなく、食べられることが条件になります。
食品買取業者がなぜ食品を取り扱う企業・店舗にある不良在庫や、過剰在庫をまとめて買い取ることができるのでしょうか。
それは多くの食品買取業者が、例えば大型ディスカウントショップ、ローカルスーパー、ネットショップ、職域販売、輸出業者、ノベルティ販売など、それぞれ独自の販売先を確保しているからです。消費者が地域のスーパーなどで、見慣れない商品や低価格商品を購入することができるのは、このような食品買取業者が流通している為です。
食品ロスの原因は?
食品ロスの原因は防ぎようのないミスと、防ぐことができる人的なミスがあります。
食品を取り扱う企業や店舗では、商品の製造から消費者へ届ける一連の流れの中で、食品ロスが発生する可能性があるのです。
主な食品ロスの原因として、以下の4つの代表的なケースがあります。
- 賞味期限切れ、消費期限切れ
- 突然の返品
- パッケージの変更
- 発注者のミス
それぞれ、詳しくご説明していきます。
賞味期限切れ
賞味期限が表示されているのはスナック菓子やカップ麺、チーズや缶詰など傷みにくい加工食品になります。消費期限とよく間違われますが、消費期限は、安全に食べられる期間とも言い、この期間を過ぎて食べると健康を害する恐れがあるため食べてはいけません。
賞味期限は、品質が落ちずに美味しく食べられる期間であり、少し過ぎても体に害がある訳ではありません。ただし味が変わり、美味しくなくなる可能性があるというものです。
賞味期限を過ぎると、店頭に陳列できなくなるため、通常であれば食品ロスとなります。このロスを生まないためにも賞味期限の管理をしなければなりません。
例えば、商品を発注する際、販売数の予測を入念に確認したり、お客さまの目に留まりやすいようディスプレイしたり、期限が迫ってきたら割引シールを貼り売れ残らないように対策を講じます。
突然の返品
食品流通の中で「返品」と一口に言っても、様々なケースが存在します。
ここでの返品は小売店から卸売業者へ、卸売業者から食品メーカーへの返品、小売店・卸売業者から食品輸入元業者への返品、という業者間での返品の一部をお伝えします。
加工食品の流通において、一番多い返品の理由は、納入期限が切れてしまった食品の卸売から食品メーカーへの返品です。業界の商慣習である3分の1ルールに則って、製造日から賞味期限までの3分の1の期間までに、メーカーや卸売業者は、小売店に納品しなければならない。つまり卸売業者にある在庫が3分の1をすぎるとメーカーへ返品することになるのです。
昨今大手メーカーと卸売業者、小売業者との間でこのルールを2分の1に変更する動きがありますが、2分の1になったとしても、納入期限があることは変わりませんので、卸売業者にある在庫が、賞味期限の2分の1を過ぎてしまった商品は返品の対象となります。
また、海外で製造された加工食品を日本向けに販売する目的で輸入する際、いざ小売店に販売したら、パッケージの不具合や、食品表示ラベルの貼り位置や印刷に問題があるなどで、返品されてしまうケースもあります。
最悪の場合、全量返品や全量キャンセルされてしまう可能性も考えられます。
パッケージの変更
商品の中身を変えず、季節やイベントなどに合わせ「季節限定商品」「イベント限定商品」としてパッケージを新たなデザインで販売するケースがよくあります。
当然メーカーは過去の販売実績をデータ分析して、販売数を予測し製造数を決定します。しかし、想定より販売数が少なくなってしまえば、過剰在庫となります。
そのまま販売期間が終了すると、賞味期限は過ぎていないにも関わらず廃棄候補となり、食品ロスに繋がってしまうのです。
また、パッケージのみをリニューアルすることにより、消費者への印象を変えたり、商品のメリットを分かりやすく伝えたり、デザインや形状を変えたり、値上げのため容量を変更したりと、商品を入れ替えるタイミングに合わせCMを流すこともあります。その際に、全国小売店の棚にある旧商品を新商品に全て入れ替えるので、旧商品は不良在庫となってしまうのです。
賞味期限も過ぎておらず、食品の中身に問題もないのに、パッケージの変更によって販売を妨げてしまう現象も起こり得るのです。
発注者のミス
発注者のミスは食品ロスにつながります。発注分すべてを販売できないと、余剰在庫になるからです。場合によっては誤発注分をメーカーに返品することも可能かもしれませんが、担当者に相談してみないとわかりません。
担当者は、必要以上に発注することを避けなければなりません。特に繁忙期前など、多めに食品を発注する必要がある際は、過去の売上を入念に確認しておく必要があります。
また、人為的なミスが起きないような仕組みづくりも大切です。
例えば大手小売店では、現在庫数、前年の販売比較や、売行き状況、天候など様々なデータをAIで分析、予測し必要数をはじき出し、自動発注するようなシステムも導入されている企業もあります。
発注者のミスが続くようであれば、発注方法、在庫管理方法に改善点はないかなど見直しをする必要があります。
このように在庫として残ってしまう理由は様々です。食品買取業者はケース・バイ・ケースで対応が必要になりますが、買取業者によっては柔軟な対応が苦手なところもあります。個別の返品事情を説明し一緒になって解決方法を探ってもらえる食品買取業者に相談してください。
買取できる食品は?
買取できる食品の一部例を紹介します。
ジャンル | 食品 |
菓子 | スナック、チョコレート、ガム、マシュマロ、せんべい、和菓子 |
レトルト | カレー、パスタソース、スープ |
缶詰 | 魚、肉、果物 |
乾類 | 海苔、干物、ふりかけ |
麺類 | うどん、そば、ラーメン |
インスタント | カップラーメン、カップスープ、フリーズドライ、味噌汁 |
調味料 | 塩、醤油、ソース、スパイス |
飲料水 | 清涼飲料水、炭酸飲料水、お茶 |
冷凍食品 | 市販冷凍食品、業務用冷凍食品 |
酒類 | ワイン、ビール、酎ハイ、日本酒、焼酎 |
食品買取業者によって取り扱い食品に違いがあるので、買取を検討している方は事前に問い合わせましょう。
食品買取の条件
食品買取の主な条件は以下の4点です。
- 保管状態がよい
- 賞味期限内(稀だが賞味期限が過ぎた商品を買取るケースもある)
- 新品未開封
- B級品(中身は問題ないが外装箱にキズ)
上記のような条件を確認してから、買取業者は見積もりを出します。
また、上記は代表的な例で、他にも買取条件がある会社も存在することはご承知おきください。
食品の受取先は?
食品の販売、受取先の一部例は以下のとおりです。
- 量販店
- 全国ローカルスーパー
- ディスカウントストア
- ドラックストア
- 会員制クローズドサイトでのネット販売、その他
食品流通の商慣習は、現行習慣が製造から賞味期限の1/3を過ぎると問屋に卸せませんでした。しかし、店頭に並べられないという業界ルールが1/2まで緩和されつつあります。それでも1/2が過ぎてしまう在庫は通常の販売ルートでは店頭に並びません。食品買取業者は上記のような独自の販路を確保し過剰在庫を流通させています。
他にも最終的に販売に至らない場合は、社会福祉法人や子ども食堂などに届けています。捨てられてしまう食品は、あらゆる媒体を使えば食料を必要としている人に届けられるのが特徴です。そのため、食品の過剰在庫があるときは積極的に買取ってもらうことをおすすめします。
食品買取をするとどうなる?
食品買取サービスを活用することで、軽減できる2つの問題があります。
- 環境問題
- 食糧問題
「食品買取サービスを利用する」というひと手間をかけることが、地球全体を守ることに繋がると言っても決して過言ではありません。それぞれを詳しく解説していきます。
環境問題の軽減
環境問題には、地球温暖化や空気汚染などがあり、世界規模で取り組んでいく必要のある課題です。
食品を買い取ることで、環境への負荷や資源の無駄使いなどを軽減できます。具体的には余計なCO2の発生や、温室効果ガスの排出を減らせるのです。
どうしても余ってしまった食品在庫がある場合は、むやみに廃棄することなく、買取サービスを利用して食品を求めている誰かに譲り渡すという心がけが大切です。
食糧問題の軽減
食糧が不足し、栄養不足や飢餓状態に陥ってしまう人々が世界にはまだまだいます。
そんな人たちに、本来廃棄するはずだった食品を届けることができるので、食品買取を利用することは、この問題を軽減することにも繋がるのです。
廃棄するはずだった「食べられる食品」を求めている人に届けることで、救われる命すらあるでしょう。
食品買取業者に問い合わせる、というたったひと手間をするかしないかで、Co2を排出するのか、誰かの空腹を満たしてあげられるのか、与える影響が大きく変わります。
まとめ
本記事では食品買取について紹介しました。食品買取とは食べられるのに、捨てられる可能性の高い食品の買い取りのことです。食品ロスを防ぐと環境問題や、食糧問題の軽減につながります。
食品の在庫を抱えてしまっている方は、ぜひアイムライズにご相談ください。余剰在庫処分で困っている食品メーカー、輸入業者、卸売業者を対象に食品在庫買取を行っています。相談は無料ですので、気軽にお問い合わせください。