食品ロス削減には買取が有効!法人における食品ロスの要因と買取OK・NG食品を解説

最終更新日: 2026/07/01


減らない事業系ロス。最新データが明かす『2024年度 242万トン』の真実

持続可能な社会(SDGs)の実現に向けて、日本国内でも食品ロス(フードロス)削減への取り組みが加速しています。しかし、食品の製造や流通に関わるメーカーの皆様にとって、「いかにして生産現場や流通の過程で発生するロスを減らし、廃棄コストによる経済的損失を抑えるか」は、依然として経営を左右する深刻な課題です。

その危機感をさらに裏付ける、非常に衝撃的な最新データが発表されました。
2026年6月30日、農林水産省が公表した最新の推計によると、2024年度(令和6年度公表値)の「事業系食品ロス量」は、前年度からさらに約6万トンも増加し、年間242万トンに達してしまったのです。 家庭系の食品ロスが減少傾向にある一方で、メーカーや卸売、小売、外食などが抱える「事業系ロス」は未だ増加に転じており、業界全体での早急な意識改革と抜本的な対策がこれまで以上に強く求められています。

資料:農林水産省:令和6年度(2024年度)食品ロス量推計(事業者向け)の公表について

このような厳しい局面を迎える中、業界全体に大きな一石を投じる明るい話題として、コンビニエンスストア最大手のセブン-イレブン・ジャパンによる「納品ルールの緩和」が注目を集めています。

今回は、2026年5月18日に発表され、まさに今月(2026年7月)から順次運用が開始されるこの最新の取り組みを紐解きながら、法人が抱える食品ロスの要因を解説します。さらに、社会全体のルールが柔軟になる中で、どうしても発生してしまう過剰在庫への対策として、廃棄を避けて商品を活かす「もう一つの得策」について、詳しく深掘りしていきます。

法人が抱える食品ロスの現状と要因を解説

セブンイレブンが納品ルールを緩和!広がる食品ロス削減の輪

2026年7月より順次、セブンイレブンは一部商品(ペットボトルや缶入りのソフトドリンク)における店舗への納品制限を緩和し、「鮮度逆転」を一部容認するという画期的なルールの運用を開始します。

これまで、コンビニやスーパーなどの小売業界では、「すでに店舗に納品されている商品よりも、賞味期限が短い(製造日が古い)同一商品は受け入れない」という厳しい商慣行が長年続いてきました。これは消費者に少しでも期限の長い商品を届けるためのものでしたが、一方で、まだ十分に安全に消費できる商品が、わずかな期限の逆転によってメーカーや卸売業者の段階で行き場を失い、廃棄されるという大きな食品ロスを生み出す原因となっていました。

今回のセブンイレブンの改革により、「納品期限の範囲内であれば、先に納品されたものより製造日が古くても(約1ヶ月の範囲内で)納品できる」ことになります。厳しいルールを守るためだけに発生していた無駄な輸送や現場の手間が減るため、慢性的な物流課題(物流の2024年問題など)への強力な対応策としても注目されています。
最大手が納品基準を見直したことは、単なる一企業の施策にとどまらず、社会全体が過度な商慣習を見直そうという動きへ大きく舵を切る強力なサインと言えるでしょう。

資料:セブン‐イレブン店舗へのソフトドリンク納品における「鮮度逆転」緩和の取り組みについて

納品ルール緩和がもたらす「正規ルート販売期間の延長」という恩恵

このような大手小売業による納品ルールの緩和は、単にその企業内での食品ロス、物流課題を解決するだけでなく、食品業界全体にも、非常に良い影響をもたらします。
最大手がルールを緩和したことで、「賞味期限に対する過度な厳格さ」を見直そうという動きが社会全体で広がっていきます。そうなれば、これまで「納品期限切れ」「少し製造日が古い」という理由だけで卸先から突き返されていた商品が、そのまま正規ルートで納品できるようになります。

これはメーカーの皆様にとって、「定価(正規価格)で販売できる期間と枠が広がる」という非常にポジティブで大きな恩恵です。わずかな期限の違いによる返品や廃棄が減り、しっかりと利益を確保できる環境へと業界全体がシフトしつつあるのです。

それでもゼロにはならない過剰在庫。廃棄を避けて商品を活かす得策をご提案

しかし、ルールが緩和されて正規ルートで販売しやすくなったとはいえ、食品製造の現場から過剰在庫や不良在庫が「完全にゼロになる」わけではありません。以下のような要因で、イレギュラーな在庫は依然として発生してしまいます。

1. 商品のリニューアルとパッケージ変更(内容量の変更など)

季節限定商品への切り替えやパッケージデザインの刷新に加え、昨今続く物価高騰を背景とした「価格据え置きでの内容量変更(いわゆるステルス値上げ)」なども、パッケージ変更を伴う頻繁な要因となっています。こうしたリニューアルが行われると、中身の品質に全く問題がなくても旧仕様の商品は店頭から一斉に撤去され、「旧商品」というだけで正規ルートでの販売が難しくなり、大量廃棄の対象になりやすいのが実情です。

2. 取引先からの急な返品・キャンセル・店舗の統廃合

チェーン店や大口の取引先から、店舗の統廃合や販売戦略の変更などで、想定外の大量返品やキャンセルが発生することがあります。ロット数が非常に大きくなることが多く、自社の通常の販路だけでは到底さばききれず、滞留在庫となってしまいます。

3. 天候不順や外装不良(B級品)

予期せぬ気候変動による売上不振も、突発的な過剰在庫の要因となります。また、倉庫での保管中の商品移動、運送業者からの輸送中の事故や荷崩れによる商品のダメージ(ダンボールの破損、外箱の軽いへこみなど)が生じると、中身が無事でも「B級品」扱いとなり、通常の店舗には納品できなくなってしまいます。よって、アイムライズへはこのような運送業者や倉庫事業者から度々相談が届きます。

以前、当ブログの記事(※下記リンク参照)でも触れた通り、弊社(アイムライズ)では外装が破損して廃棄寸前となった商品を買い取り、新たな販路へ数多く流通させてきた確かな実績があります。

資料:輸入食品の在庫整理に買取利用はメリット大!食品高騰時代の廃棄回避と利益確保

4.  誤発注・生産計画の狂いなどの人為的ミス

近年はAIによる需要予測などの導入が進んでいますが、人間が関わる以上、誤発注や生産ラインでのミスによる過剰生産をゼロにすることは困難です。特に特売やキャンペーン時には、見込み違いによる大量の売れ残りが発生しやすくなります。

これまでは、そうしたイレギュラーな在庫も「鮮度逆転のルールがあるからどうせ他でも売れないし…」と諦め、多額のコストをかけて廃棄するケースが少なくありませんでした。

しかし、社会全体で「規格外や多少の期限の短さを許容する」という意識が高まっている今こそ、廃棄という選択肢を捨て、「専門の買取業者に相談し、再流通の道を探る」ことが現実的かつ有効な一手となります。正規ルートで売り切る努力をした上で、どうしても残ってしまった在庫を適正な価格で引き取ってもらう。この流れこそが、これからのメーカーに求められるスマートな食品ロス対策なのです。

メーカーが食品ロス削減に向けて、買取業者へ相談する5つの大きなメリット

上記のような要因で抱えてしまった滞留在庫や規格外品. しかし、大切に作った商品を、やむを得ず廃棄処分にするのではなく、「訳あり品であっても、それぞれの状態に合わせた販路で再流通をサポートする専門の買取業者」へ相談することには、製造を担うメーカー様にとって計り知れないメリットがあります。

【メリット 1】工場・倉庫からの大規模な廃棄コスト削減と商品の価値再生

メーカーにおける過剰在庫はロット数が桁違いに大きく、廃棄する際の収集運搬費や焼却費用は莫大なコストとなります。
専門の買取業者に相談し、再流通へと繋げることができれば、これらの手痛い廃棄コストを回避できるだけでなく、何より自分たちが大切に製造した商品を無駄にすることなく、新たな消費者のもとへ届けて活かすことができます。
さらに、商品を買い取ってもらうことで新たな資金(キャッシュ)を得ることも可能なため、マイナスを生む不良在庫をプラスの資産に変えられるのは、メーカーの経営上大きなメリットです。

【メリット 2】自社ブランドの価値を徹底保護するクローズドな販路

「一生懸命開発した商品が安売りされ、ブランドイメージが下がるのが心配」というメーカー様ならではの懸念も、実績のある買取業者への相談でクリアになります。
一般市場には出さず、職域販売や海外ルートなど既存 of 流通網に影響が出ない「クローズド市場」へ限定して紹介してもらうなど、大切なブランドを守るきめ細やかな販路設定のすり合わせが可能です。

【メリット 3】倉庫スペースの圧迫解消と、製造のコア業務への集中

出荷できない在庫が長期間自社倉庫を圧迫することは、新たな商品の生産や保管計画に重大な支障をきたします。専門の業者に相談して買取スキームを組んで、速やかに倉庫スペースを空けることができます。
また、自社で販路開拓を行う手間も省けるため、担当者は「より良い製品を作る」という本来のコア業務にリソースを集中させることができます。

【メリット 4】「つくる責任」を果たす、社会的信頼(ESG)と企業価値の向上

「まだ食べられる自社製品を捨てない」という姿勢は、SDGs(目標12:つくる責任 つかう責任)の達成に直結します。環境保全や社会課題の解決に積極的な企業が評価される現在、廃棄を回避するための前向きな相談・取り組みは、消費者からの信頼向上だけでなく、投資家や取引先からの社会的評価(ESG評価)を劇的に高めます。

【メリット 5】メーカーの行動が「食品業界全体」の好循環を生む

メーカーが安易に廃棄を選ばず、プロフェッショナルとの協働によって商品を再流通させることは、自社の枠を超えて食品業界全体へポジティブな影響を与えます。メーカーが率先してロス削減への積極的な姿勢を見せることで、卸売業者や小売店、「訳あり商品」を手にする消費者の「少しの規格外や期限の短さも許容しよう」という意識改革に繋がり、食品業界全体がより持続可能なサプライチェーンへと進化していくための強力な推進力となるのです。

どのような食品が対象になる?相談OK・NG食品の特徴と基準

どのような食品が対象になる?相談OK・NG食品の特徴と基準

専門業者とのすり合わせをスムーズに進めるために、一般的な「買取相談OK」と「買取相談NG(対応不可)」の基準を把握しておきましょう。

買取の対象となる食品(相談OK)の特徴

取扱ジャンルの一例:

飲料全般、レトルト食品、缶詰、菓子類、調味料、乾麺、健康食品など。設備が整った業者であれば冷凍・冷蔵食品も対象になります。

対応可能な状態の一例

・賞味期限が切迫している商品(期限まで数週間〜数ヶ月しかないもの)
・納品期限を過ぎて行き場を失った商品
・旧パッケージ品、終売品、季節外れの商品
・外箱の破損、ラベル of ズレなどのB級品

※賞味期限切れの食品について※

「消費期限(安全に食べられる期限)」が切れたものは不可ですが、「賞味期限(おいしく食べられる期限)」はメーカーが余裕を持って設定しているものです。そのため、賞味期限がすでに切れてしまっている食品であっても、状態や商品特性、独自の販路によっては、相談のうえで引き取りや再流通が可能なケースもあります。諦める前にまず一度、現状を相談してみることが重要です。

もちろん、賞味期限が少しでも長く残っている状態のほうが、再流通のための選択肢(販路)が広がり、商品の持つ価値をより高く活かすことができます。「余剰在庫が出てしまいそうだ」と予測できた段階で、できるだけお早めにご相談されることを強くお勧めします。

資料:農林水産省:賞味期限と消費期限の違いについて

対応が難しい食品の特徴(相談NG)

1. 汚損・カビ・腐敗・開封済など保管状態に問題のある食品

衛生面と安全性の確保が最優先のため、品質劣化や腐敗が疑われるものは対象外となります。

2. 賞味期限を「著しく」過ぎた食品

製造から年単位で経過し、著しく賞味期限を過ぎている食品は、再販ルートが存在しないため対応できません。

3. 出所不明・特殊な流通経路をたどった食品

正規のルートで仕入れた証明ができないもの、成分表示がないもの、いわゆる横流し品などは、コンプライアンスの観点から一切取り扱いません。

4. 温度管理が難しい一部の要冷蔵・要冷凍商品(※業者による)

専用の設備を持たない業者では対応不可となることが多いですが、冷凍・冷蔵に特化した専門業者であれば相談可能です。

食品ロス削減への第一歩は、廃棄を回避する道を見出すこと

セブンイレブンによる納品ルールの緩和という大きなニュースが示す通り、今の社会全体が食品ロス削減に向けて「厳しいルールを見直し、少しの期限の短さや規格外を許容する」という柔軟な方向へと確実にシフトしています。
この大きな時代の流れは、食品を製造するメーカー of 皆様にとって、正規ルートでの販売期間が延びるという力強い追い風です。しかし、どれだけ対策を講じても、製造や流通の現場でどうしても発生してしまう突発的な過剰在庫や滞留在庫を「完全にゼロにする」ことは不可能です。

大切なのは、そうしたイレギュラーな在庫を前にしたとき、これまでのように諦めて廃棄処分にするのではなく、いかにして「廃棄を回避する道」を見出せるか。そして、その具体的な方法の一つとして、まずは一度、法人の過剰在庫処分に強い専門の食品買取業者に相談してみてはいかがでしょうか。

不要な滞留在庫をスピーディーかつ適正に引き取ってもらうプロセスは、多額の廃棄コストを削減し、企業のキャッシュフローを劇的に改善するだけでなく、これからの時代に不可欠な「商品を大切に活かしきる」企業としての価値を生み出します。

もし貴社で滞留在庫や訳あり在庫でお困りの時は、廃棄以外の前向きな解決策として、どうぞお気軽にアイムライズへご相談ください。